特別養護老人ホームこもれびの郷広報:こもれび新聞

■ 2013年10月号 ■


介護保険・今後の動向 施設長 宮林大輔

厚生労働省が計画しているという次期改定に関連する話が、新聞でいくつか報道されています。
8月の新聞では現在は要介護度1以上とされている入所基準を引き上げるという計画が記事になりました。
一見すると「これからの施設は益々介護度が上がるのか?」と思いがちですが、実はそうでもありません。
というのは、現状で既に「介護が困難な方から入所していただく。」という規則があるからです。
実際多くの施設で利用者の平均介護度が4を超えています(こもれびの郷でも3.9)。
この話は、施設を中重度の要介護者の為のものとする事への念押しというよりは、
制度維持の為の給付費抑制が狙いなのです。
同じ介護度の方でも施設入所者への給付と在宅のそれでは、かなりの金額差があるので、
一定の削減効果は期待できそうです。
ちなみに現在入所されている方には適用されませんので、このルールに則った退所等はありません。
ご安心ください。

9月の新聞には施設入所者の食費と居住費の負担軽減制度見直し案が記事になりました。
資産が一定金額を超えると負担軽減措置が適用されないという内容です。
これは年収200万円以下の人でも、2000万以上の貯蓄がある場合が全国で8%もあった
という調査結果から考えられた話の様です。
消費増税の議論の中で「毎年社会保障費が1兆円づつ増加」という話がよくなされていますが、
この状況から考えれば「応能負担」を更にすすめていくことは止むを得ないと思われます。
これは、現在の入所されている皆様にも適用されることと思います。

今回のこの二つは直接関係の無い話ですが、介護サービスを利用される立場の方々が、
対象者の身体状況のみならず家庭環境や資産状況までも考慮に入れた
「選択」或いは「選別」に直面していくという話であると思います。
利用者様、ご家族様におかれましては、関心をもって新聞等を見ていただければと存じます。
我々も常々の情報収集を怠らず、利用者及びご家族の皆様に最新の情報の提供を心がけてまいります。



長寿を祝う会

 

九月十四日(土)長寿を祝う会が行われました。
お昼は健康祈願の乾杯を行い、綺麗な祝い膳をお出ししました。

(画像を荒くしております。)

午後2時からの式典では、来賓の方の挨拶や賀寿の表彰が行われました。
司会の小野・岡田両ワーカーも緊張のうちに無事大役を務めました。

余興では、今年は趣向を変え職員自らが出し物を用意しました。
バンド「こもれびーず」の演奏です。今回はこれに美人コーラス隊が加わり華やかに演奏しました。
利用者の皆様の好みを知りつくした職員の演奏は大いに盛り上がりました。

終了後の家族懇談会にも沢山のご家族様に参加していただきました。
ありがとうございました。


長寿を祝う会の献立  管理栄養士 岡野 のぞみ

こもれびの郷では、施設の中で生活されている利用者の方に「季節」を感じていただけるよう、
様々な行事が行われています。
調理室では行事食などを工夫し「食べること」から季節を感じていただけるよう日々努力をしています。

幸いな事に、この日本には四季というものがあります。
春の桜、夏の向日葵などからも四季を感じることができますが、
その季節の時々で美味しくなる魚や野菜もあります。「旬」と言われる物です。

この時期の旬の野菜は美味しく、栄養価も高く、何より季節を感じる事が出来ます。
ところで、日本語には「はしり」という言葉もあります。出回り期の最初に出る物です。
今回長寿を祝う会でお出しした松茸ご飯はその「はしり」にあたります。
他に祝い膳では旬の野菜や果物を取り入れたお料理もお出ししました。
利用者の皆様には「わ~綺麗!」という歓声のもと美味しそうに召し上がっていただきました。

秋は秋刀魚、きのこ、栗、さつま芋、ぶどうなど美味しい物が目白押しです。

私達も献立や料理をするのが、一番楽しい時期です。

うっかり太らないように気をつけなくてはいけませんね。


ケアプラン作成 ケアマネ 大久保 やすし 

生活相談室には、毎日多くの利用者様が訪ねて来られます。
笑顔で挨拶をされ談話室へ戻られる方もいらっしゃれば、
「家に帰りたいんだけど。」と険しい表情で迫られる方もいらっしゃいます。
時には、立腹されている方がいるということで、こちらからお訪ねすることもあります。
そうしてお話を聞いていて思うことがあります。
居心地の良い場所をつくるにはどうしたらいいんだろうということです。

ケアプランは、居室担当ワーカーと看護師、栄養士、機能訓練指導員の協力を得て作成しています。
このケアプランは実施することが難しいねと話し合われるものもありますが、
職員の「ご利用者様を喜ばせたい。」という思いを吸い上げていくことで、
最終的にご利用者様にとっての居心地の良い場所作りへと繋がっていけばなと考えております。

「○○さんが入浴嫌いなのは、お気に入りの洋服を脱ぐと盗まれる勘違いしている」ということがわかり、
同じものを用意しようという話が先日ありました。
洋服を捜しましたが見つからず、結局布を購入し職員が手作りしました。
お渡しするととても喜ばれましたが、それでも入浴を拒まれる時もあります。
試行錯誤の毎日です。


入職から6カ月  2階東ユニット 丸井けいこ(本年度・学卒新入職員)    

私は学生時代、「自分は将来何がしたいのだろう?」と大いに悩む時期がありました。
そんな時、ふと故郷の祖父母の顔が浮かんできました。幼い頃、幼稚園の送り迎えをしてくれた祖母。
一緒にお風呂に入ってくれた祖父。
思い起こせば、幼稚園や小学校でも地域のお年寄りが様々なことを教えてくれ、今の私を育んでくれました。自然とお年寄りに対する尊敬の念が生まれ、何かお力添えできるのではないかと思い
自然と介護士という職業に就きました。

研修生時代から現在もですが、言葉による意思疎通が難しい方も居るなかで、
どのように心を通わせて良いのか悩むことがあります。
しかし、先輩方はいつも利用者様の小さなサインに気づき、
的確な声かけや素早い行動をとることができます。
相手の立場に立ち、相手の気持ちになり、どうすれば笑顔になってくれるのかを真剣に、
常に考えているからこそなのだと思います。

先輩方のそういった姿を拝見するたびに、自分自身の仕事への取組や意識の甘さに気付かされ、
反省する毎日です。
ですが、利用者様に「今日も気持ち良く過ごせた。嬉しい。楽しかった。長生きして本当に良かった。」
と少しでも感じて頂ける介護ができるよう、前向きに、私なりに日々努力して参ります。

   ※    ※    ※

 【 施設長より 】 

丸井さんを初め新人さん達の謙虚な姿勢は、我々にいろいろなことを思い出させてくれます。
慣れや余裕は、ときに驕りを生みます。
丸井さんの言う「お力添え」を我々はさせていただいているのだ
という原点をいつまでも大事にしたいですね。


10月の予定

1 手芸クラブ 11 理容
華道クラブ
21 出張喫茶「青蛾珈房」
2 館内消毒2階 12 療法士指導 22
3 館内消毒1・3階 13 緑庵こもれび喫茶 23 東中職場体験
リビングサービス
4 理容 14 コーラス教室 24 喫茶
コーラス教室
5 療法士指導 15 手芸クラブ 25 防災訓練
6 16 ギター演奏
菓子販売
26 茶道クラブ
療法士指導
7 お楽しみ会 17 喫茶
音楽クラブ
27
8 サックス演奏会 18 理容
利用者懇談会
28 出張喫茶「青蛾珈房」
9 アロマクラブ 19 療法士指導 29 喫茶
小さな音楽会
10 保育園児来園、
喫茶
映画クラブ
20 緑庵こもれび喫茶 30 お楽しみ会
31 喫茶
書道クラブ

     

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