広報こもれび新聞２０１２年６月号掲載

■　２０１２年６月号　■

平成二十三年度事業報告から

先般理事会における事業報告で人材の確保・育成について報告しましたのでお知らせします。

こもれびの郷では近年、大卒者の採用を進めております。
しかし、これにあたっては、いくつかのハードルがありました。
それは、、政経学部等大多数の大学生には、福祉の仕事の具体的な内容がまだ浸透していない事、
そして彼らには「特殊な知識と技能が必要」という敷居の高いイメージがあるという事でした。

我々はこれに対し、数年前から「職員育成プラグラム」を構築しました。
具体的な業務をピラミッドに見立てて図表化し、その習得の為のプログラムを作成したのです。
「基礎から丁寧に学べる。」というスタンスです。
このプログラムは平成二十三年度入職の大卒新入社員６名に初めて採用され、彼らは頼もしく成長し、
現在欠かすことの出来ない戦力として活躍しております。
更に、これに続き今年度も４名の大卒者を採用して、更に改良したプログラムで研修を順調に進めております。

２年間の取り組みを振り返って印象的なのは、彼らの真剣な姿勢です。
「早く先輩に追いつきたい。」或いは「仕事で周りに迷惑をかけたくない。」そうした真面目な気持ちです。
こもれびの郷の「育成プログラム」も自画自賛ですがよく出来ているとは思いますが、
それを受けてくれる人の人間性の素晴らしさや努力もまた大きかったのかなと思っています。

福祉の仕事は、結局はその人の持つ「人間性」が全てです。
最後には「相手の立場に立って」「目の前の人に優しく」できる人がいい仕事をするのです。
彼や彼女らとの出会いは、こもれびの郷にとって素晴らしい出来事でした。

今回は一部分を報告させていただきましたが、
決算報告と事業報告の詳細はこもれびの郷玄関ロビーの閲覧コーナーで
ご覧いただけますのでご利用下さい。

なめらか食はじまる

なめらか食とは、食材に味付けをし、ミキサーにかけ、成形し、
元の料理の形に近づけて提供する食事の事です。

利用者の皆様の中には年齢や疾病の後遺症等の理由により、飲み込みがうまく出来ない方もおられます。
その場合、むせ込みが起きたり、時には気管に食材が入りこみ、菌の繁殖により肺炎を起こす事もあります。

今までその様な方には極キザミ食（みじん切り食）やミキサー食を提供してきました。
確かに、普通食に比べれば、はるかに安全です。
しかし、口腔残渣が多く残りやすい点、又見た目の印象で拒否される方もおり、多くの施設で苦慮しています。

一方なめらか食は、食塊を作りやすく、飲み込みを助けます。
また、口腔内の残渣が少ないだけでなく、素材の味がとてもよくわかります。
こもれびの郷ではこの様な理由により美味しく少しでも安全な、なめらか食を提供できないかと検討を続け、
この４月にようやくスタートすることができました。
写真のように、極キザミ食と比較して見た目も良く食欲をそそります。
まだまだ課題はありますが、他職種と連携・改善しながら進めていきたいと考えています。

余暇委員会のとりくみ　

こもれびの郷・余暇委員会では、「楽しいぞ！この一年」と題し、
今年一年利用者の皆様の外出をいろいろと企画して参ります。
ショッピングモールや公園、といった従来のパターン以外にも新たに喫茶店や街歩きなど
職員のアイデアや参加者のご希望を伺い計画していきます。
施設の外出行事は、安全性重視の観点からパターンが決まりがちですが、
綿密な下見などを行い新しい形を色々と考えていきます。
利用者個人の行事であるバースデー企画とも連動しながら、「楽しい一年」にしてまいります。

七夕ダンサーズ来園　　　　

福生市の横田基地在住の主婦の方々の盆踊りチーム「七夕ダンサーズ」は、
福生の七夕祭りへの参加にとどまらず各地の盆踊り大会参加や公演をこなされています。
今回、こもれびの郷へ来園され、職員も参加して盆踊りを踊り、利用者の皆さまに喜んでいただきました。

東芝府中吹奏楽団来園　　　　

サックスボランティアの志村さんの後輩である楽団の皆さんが来演されました。
当日は多数の参加者がサックスの四重奏に酔いしれました。