特別養護老人ホームこもれびの郷広報:こもれび新聞

■ 2014年04月号 ■


特養は特別な場所に    施設長 宮林 大輔

厚生労働省がこの度まとめた集計によると、
昨秋の時点で特別養護老人ホームへの入所を待っている高齢者が52万2千人にのぼることがわかりました。
入所待ちが増える理由は施設の整備が高齢化のペースに追いついていない為とし、
具体的には整備にかかる費用や土地の確保がその障壁となっているとの報告でした。

しかし一方で厚労省は、特養整備よりもサービス付高齢者住宅(サ高住)などのいわゆる「その他」
の住居と24時間訪問サービスなどを組み合わせて待機者の受け皿にしようと考えています。
特養はサービス提供主体として、かなりのコストが必要だからというのがその理由です。

また、近い将来に特別養護老人ホームは要介護度3以上の方しか入所できなくなります。
ですから、ますます特養への入所が難しくなることが予想されるのです。
(現在入所されている方は、制度が開始されても退所にはなりませんので、ご安心ください。)
特養へ入所するということは、言葉の通りとても特別なことになっていきます。

我々には今後、その特別な環境をさらに質の高いものにするという役割が
強く求められていくことになります。

介護保険という公共の枠組みの中から与えられたこの設備を最大限に回転させ、
地域福祉の考え方に基づき地元に貢献していくことが求められてくるのです。



スタッフ・ほっとリレー③

趣味はコーラス   パートワーカー 高岡あつこ

私がこもれびの郷にパートワーカーとしてお世話になって、間もなく8年経ちます。
ここではある程度自分の体力や、生活形態に沿って働け、なおかつ微力ながら人様のお役に立つことができ、
私にとって、とても楽しく生活の張り合いとなっています。

そしてもう一つ生活の張りとなっているのが、30年続いている趣味のコーラスです。
歌う時は腹式呼吸なので体に良く、ストレス解消になります。
長くやっておりますと童謡、唱歌、ミサ曲、オペラ、流行曲、ジャズ、黒人霊歌、映画音楽、ポップス等さまざまな曲を歌い自分の歴史のように積み重なりそれなりに充実感があります。

今所属する合唱団のメンバーは、20代~80代まで年齢や性別、職業さまざまです。
上手ではありませんが、互いを認め尊重しあい、適度の距離間をもって付き合え、
音楽を作ることに集中できとてもいい環境だと思っています。
この4月には、こもれびの郷で初めてコーラスの仲間を率いてボランティアの演奏会をします。

最近読んだ本に、歌を歌う音楽を聴くことは「幸せホルモン」と呼ばれる脳内神経伝達物質、セロトニンを分泌し、
ストレスが緩和され心と体を健康に保つことができると書いてありました。
少しでも私達の音楽で、入居者の皆様に「幸せホルモン」が出るよう頑張って歌いたいと思います。 


ユマニチュード研修

全職員会議の中で研修を行いました。
ユマニチュードとはフランス人のイヴ・ジネストさん等が30年あまりをかけて作り上げたケアの手法です。対象者の激しい言動や行動を和らげる効果があると言われています。
骨折肺炎等で入院し、環境の変化で混乱した患者さんへの対応法として病院が注目しているとのことです。こもれびの郷の様な入所施設は、病院に比べ長期で関わることが出来るので
時間をかけた改善法を採ることができますが、
ユマニチュードには学ぶところがあると考えて研修を企画しました。

研修に参加して  2階ユニット 清野 あやか

普段のお仕事の中でも、不安から感情的になられる利用者さんもいらっしゃいます。
ですが、ユマニチュードの基本にもある「同じ目の高さ」でお話をすると次第に不安がやわらいだり、
時には「聞いてくれてありがとう。」などと声をかけてくださり落ち着く方もいらっしゃいます。

また、普段の業務が時間に追われると利用者様自身が出来る事でも職員が介助してしまったり、
声かけが少なくなってしまうことがあります。
それでは、その方の意欲を失わせてしまったり、存在を忘れられるような気持ちにさせてしまう
ことに繋がるんだと再確認ができ、とても心に残りました。

あたり前の話ですが、利用者さんを一人の人として接することで少しづつキズナをつくり、
安心していただける介護をしていきたいと思いました。


ひな祭りメニュー  管理栄養士 岡野 のぞみ

3月は、ひな祭りがありましたので、
ふくさ寿司(菜の花添え)/すまし汁(梅麩・みつば) 炒りどり/桜餅を提供しました。
嚥下食の方には人気メニューの桜プリンを提供しました。

彩りも春らしく可愛らしいメニューとなり、皆様とてもにこやかに食していただく事ができました。                                                    
ひな祭りではこもれびの郷の雛人形を前にし、お雛様の話で盛り上がりました。
「孫に買ってあげたのよ」「お母さんが奮発して買ってくれたのよ」
など少女のような笑顔を見せてくれる方もいました。

最近は、昔ながらの行事が家庭で行われなくなってきているそうです。
日本の四季を慈しみ、健康を願う行事の数々、私も大切に子供達に引き継いでいきたいと思いました。
      


ボランティアの皆さんへ・余暇活動案内

余暇活動の補助者・参加者を募集いたします。お気軽にお問い合わせください。

〈月曜日〉

・コーラス教室(月2回) ・お楽しみ会(月2回)

〈火曜日〉

・手芸クラブ(月2回)・ゲームクラブ・サックス演奏(月1回)・小さな音楽会(最終火曜日)

・ホーム喫茶(毎週火・木曜日)

〈水曜日〉

・ギター演奏(月2回)

〈木曜日〉

・音楽クラブ(第1・3木曜日)・映画クラブ(月1回)・書道クラブ(月1回)

〈金曜日〉

・華道クラブ(月1回)・アロマクラブ(月1回)・紙芝居クラブ(月1回)

〈土曜日〉

・茶道クラブ(月1回)

〈日曜日〉

・緑庵こもれび喫茶(毎週)


4月の行事
1 お花見週間スタート 11 理容、華道クラブ 21 コーラス教室
2 12 療法士指導 22 喫茶・小さな音楽会
3 喫茶・音楽クラブ(越智先生) 13 23 電話順送訓練
4 理容、ギター演奏(吉岡さん) 14 24 喫茶・書道クラブ
5 療法士指導 15 サックス演奏 25 パーマの日、利用者懇談会
6 16 菓子販売 26 療法士指導
7 コーラス教室 17 喫茶・音楽クラブ(越智先生) 27
8 ボランティア公演「TOKYO物語」 18 理容 28 出張喫茶「青蛾珈房」
9 傾聴ボランティア来園 19 療法士指導 29 喫茶・手芸クラブ
10 喫茶・映画クラブ 20 30 お楽しみ会
     

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