特別養護老人ホームこもれびの郷広報:こもれび新聞

■ 2015年2月号 ■


介護報酬の削減  施設長 宮林 大輔

平成27年度の介護報酬は「マイナス2.27%」の減額改定となりました。
また、これは「全ての介護サービス種別の増減の平均値として」ということですので、
利益率が高いとされている特養はマイナス4%というさらに厳しい数字も予想されています。

今回のマイナス改定の背景には、社会福祉法人の収支差額率(単純に言えば収益÷収入)が、
8.7%と利益が出ているという国の調査結果があります。
しかしこれは全国を対象に行った調査で、東京都の行った同じ調査では4.3~0%となっています。
つまり方法や対象地域によっては結果に幅が出る調査なのです。
また、そもそも特養があげる収益は修繕や建替の為の積立金の性格もあるので、
企業の利益と単純に比べてしまうところにも問題はあるのです。

一方では特養などの社福が多額の財産をため込んでいるという報道もありました。
しかしその財産の大部分は土地建物といった現金化できないモノです。
確かに地方には安い人件費や物価を背景に蓄財する例があることは事実です。
しかし、各種コストの高い東京にはその様な余裕のある施設はありません。
これは各法人がWEB上で公開している財務諸表などで確認することができます。
すべては増え続ける社会保障費を削減するためなのです。
いずれにせよ施設の収入は、その大部分を介護報酬が占めておりますので、
知恵を絞った運営・経営が求められることとなります。


厨房だより       

新年のお料理    管理栄養士 岡野 のそみ

日本人はお祝い事とお食事を組み合わせる事が多いようです。
例えば、おせち料理は子孫繁栄を願う数の子、黒く日焼けするほどまめに働けるよう願う黒豆など
一年の幸福を祈るお料理です。
今年も一年ご利用者様に対し心のこもったお料理と暖かい気持ちをお届けするよう
調理室スタッフ一同頑張っていきたいと思っておりますので、ご指導の程お願い申し上げます。

写真は正月二日の洋風おせちです。

  


スタッフ・ほっとリレー 13

私とピアノ   1階ユニット 蒲生 てるこ

私は子供の頃からピアノを弾くのが好きでした。
私は兄弟もなく両親は共働きでしたので、学校から戻ると家にはピアノと飼い猫が待っていて、
ピアノを弾きながら母の帰りを待っていたことを思い出します。
人前での演奏は、社会人になる前までに数回ありましたが、
結婚してからは我が子の発表会に連弾として参加したくらいで、
主に自分一人で自宅で弾いて楽しんできました。

最近ではこもれびの郷でのイベントを機にご利用者様の前で童謡や懐メロを演奏する機会が増え、
とてもやりがいを持って練習にも取り組んでいます。
ご利用者様の中には、ピアノの経験のある方もいらっしゃいます。
鍵盤を目の前にされると懐かしい表情をされ、ある頃を思い出され、とても楽しそうに曲を奏でられます。
ある方はクラシック、ある方は童謡とその方々によってさまざまです。
そしてその様子を見受けますと私はとても憧れを持ちます。

今までもピアノを通し沢山の事を経験し学んできました。
保育士さんに憧れた思春期、我が子の教育の一つとして子供と一緒に取り組んできた発表会、
曲のジャンルも様々でした。
これからも介護士としてご利用者様一人一人にあった支援の一つとなれる様に
学び努力していきたいと思っています。
そして数十年後、ピアノを弾きながら、
こもれびの郷での経験を含め色々なことを心懐かしく想い出し過ごしたいです。これが私の夢です。